世界一優しいヘッダービディング導入の基礎知識(SSP)

「ヘッダービディング」の導入が世界中で注目されている理由

プログラマティック広告の常識を大きく変えた「ヘッダービディング」。

その意味を知りたくてネットで検索をかけても、聞きなれない横文字や専門用語が多く、途中であきらめてしまう方も少なくありません。

しかし、仕組みこそ複雑に思えますが、ヘッダービディングがもたらす効果については一言で説明できるのです。

媒体主目線で説明すると、ヘッダービディングとは、「広告枠に広告を表示させる権利を競わせ、単価が高い広告を配信する仕組み」です。

 

「ヘッダービディング」を学ぶ前に知っておきたい「プログラマティック広告」

まず媒体上に、広告を表示させる「広告枠」があります。そしてこの広告枠はほとんどの媒体で多数存在しているので、一人の人間が枠ごとに広告を選んで表示させることは、とても効率的とは言えません。

そのために、「アドネットワーク」という仕組みが生まれました。これを簡単にいうと、「事業者が、媒体の広告枠を買い付け、仕入れた広告枠を、広告を出したい人たちにバラ売りしていく仕組み」です。これによって、事業者がたくさんの広告枠を一括(バルク)で仕入れることで取引コストを下がり、広告主の購入の手間が削減されます。

しかし、どうしてもアクセス数が少ないページや、純広告が入らない場所は”余剰在庫”として余ってしまいます。そんな余剰在庫をオープンな市場に流し、オークション形式で広告主が買い付ける仕組みを RTB(リアルタイムビディング)と言います。

さらに、媒体側の在庫を集めてオークションに流すプラットフォームを、SSP(Supply Side Platform)と呼び、広告主側の在庫をオークションで入札して買い付けるプラットフォームを、DSP(Demand Side Platform)と呼びます。

もっと簡単にいうと、広告を掲載する枠を持つ媒体側のプラットフォームが「SSP」で、広告を掲載したい広告主側のプラットフォームが「DSP」だと認識しておけば大丈夫です。

オークション形式で行われる広告枠の売買は、ユーザーが広告枠のあるページにアクセスした瞬間に行われるので、あらかじめ広告主が「広告表示1回につき、0.5円まで出す」、「1日の予算上

限は8万円」など、事前に条件を設定しておきます。

その後は、自動的にオークション形式でその「枠」を巡って入札競争が始まります。この「あらかじめ決められた条件に従って(プログラマティックに)」買い付ける仕組みを、「プログラマティック広告」と言います。

 

「ヘッダービディング」がプログラマティック広告をどう変えたのか

従来のプログラマティック広告は、「ウォーターフォール」と呼ばれる、 数珠つなぎにして複数のSSPを呼ぶ仕組みが一般的でした。

この仕組みも一応オークション形式ではあるのですが、1番高値をつけた入札者ではなく、2番目の値をつけた入札者によってその枠の販売価格が決まる、「セカンドプライスオークション」という形式。

広告主からすると、価格500円で入札しても100円で入札できるかもしれないセカンドプライスオークションは負担が少ない仕組みです。しかし、媒体側は一番高値で広告枠を売れるチャンスを逃すことになり、結果として収益の最大化ができていない状況でした。

しかし、ヘッダービディングでは、最高値の入札者の広告が表示される、ファーストプライスオークションを100%採用。これによって、結果的に媒体側の収益がアップすると言われています。

※厳密には、ヘッダービディングで競り合て最高入札した価格と、GAM側の最高入札が競り合い、最終的に表示される形です。

 

日本で主流の「ヘッダービディングソリューション」

2016年までの日本では、20%程度しかヘッダービディングが普及していませんでしたが、2018年には72%まで普及率がアップしています。この背景には、Googleが「Exchange Bidding」という独自のヘッダービディングソリューションを提供しはじめたことが、大きく影響していると言われています。

現在、日本の企業で多く使われているヘッダービディングソリューションと言えば、オープンソースの「Prebid」、Amazonの「TAM」、そしてGoogleの「Exchange Bidding」です。ヘッダービディングのソリューションは複数導入することができるので、3つ全部入れている企業も少なくありません。一般的にその方が、競争率が上がり収益が上がりやすいと言われています。

この3つのヘッダービディングソリューションの違いを簡単に説明するのであれば、こんな感じでしょうか。

【TAM】 Amazonと繋がる唯一のソリューション。導入は英語ですが、その後の運用はそんなに難しくない。

【Exchange Bidding】 SSPのタグ運用が比較的簡単で、マニュアルが手厚い。最初に入れることをオススメします。

【prebid.js】導入のハードルは他の2つに比べて高いけれど、 媒体に合っていれば収益化が見込める。

ソリューションとしては主にこの3つが主流なのですが、これらを導入するには、専門的な知識と技術を持った担当者が必要です。そのため、ほとんどの企業はパートナーと契約を結んで導入と運営を行っています。このパートナー選びも、ヘッダービディングにおいて大切なことですので、別の記事で詳しく説明したいと思います。

 

「ヘッダービディング」基礎知識まとめ

・媒体主目線で説明すると、ヘッダービディングとは、「広告枠に広告を表示させる権利を競わせ、一番単価が高い広告を配信する仕組み」

・ヘッダービディングによって配信される広告は純粋な競争で決定されるので、媒体側はインプレッション本来の価格(価値)を知ることができる。

・ヘッダービディングは、一番高い価格で入札する広告主を見極めることができるようになる。

・一斉に広告リクエストを行うため、広告リクエストの頻度を大幅に減らすことができ、レイテンシーを軽減することができる。

・ヘッダービディングソリューションは、主に「TAM」「Exchange Bidding」「prebid.js」の3つで、収益最大化のために全て入れている企業も多い。

・ヘッダービディングを導入するためには、原則パートナーと契約を結ぶ必要がある。

その詳しい仕組みや用語などは難しく感じられますが、基礎知識としてはこれだけ知っていただければ十分だと思います。質問やリクエストなどがあれば、弊社のコンタクトフォームから、お気軽にお問い合わせください!